岡口基一の「ボ2ネタ」

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重要判例

インクカートリッジ再利用は特許侵害、キヤノンの勝訴確定

*この判例は,要件事実マニュアル第3版に掲載予定です。 http://news.braina.com/2007/1108/judge_20071108_002____.html http://kanz.jp/hanrei/detail.html?idx=2528

中国人と日本人の重婚の効果について判示した高裁判決

東京高判平成19年4月25日家月59巻10号42頁 法の適用に関する通則法24条により,当事者双方の本国法によることになりますが,日本法だと婚姻の取消し事由(民744)であるのに対し,中国法だと,無効事由(中華人民共和国婚姻法10)となりま…

傷害保険の「外来の事故」について判示した最高裁判決

最判平成19年10月19日 http://kanz.jp/hanrei/detail.html?idx=2436 http://kanz.jp/hanrei/data/html/200710/20071019152240.html 被保険者の疾病によって生じた事故(車を運転中に狭心症で運転できなくなり事故が起きた)でも, 「外来の事故」に当たると…

労働基準法の「労働時間」についての最高裁判決

最判平成19年10月19日 これまでも,作業着に着替える時間や,仮眠時間が,「労働時間」に当たると,最高裁判決で,認定されてきましたが, 今回は,マンションの管理人の待機時間について,労働時間に当たるとしたものです。 もっとも,待機中に私的な用事(…

有罪立証、状況証拠も同じ=最高裁が初判断示す

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071018-00000146-jij-soci http://kanz.jp/hanrei/detail.html?idx=2433 http://kanz.jp/hanrei/data/html/200710/20071018144012.html

灰色金利「請求は違法」 大阪高裁、過払い金支払い命令

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200708080141.html *この情報はコメント欄でいただきましたm(__)m

過払金を,その後に発生した別口の貸金債務へ充当することを認めた最高裁判決

最判平成19年6月8日(http://d.hatena.ne.jp/okaguchik/20070608/p1)とは異なり, 同一の貸主と借主の間で基本契約に基づかずに切替え及び貸増しとしてされた多数回の貸付けに係る金銭消費貸借契約の場合です。 http://kanz.jp/hanrei/data/html/200707…

過払金返還訴訟で悪意(民704)になる時期について判示した最高裁判決

最判平成19年7月17日 最判平成19年7月13日各判決と同旨です。 →判決全文 http://kanz.jp/hanrei/data/html/200707/20070717110849.html →判決情報 http://kanz.jp/hanrei/detail.html?idx=2099

過払金返還訴訟で悪意(民704)になる時期について判示した最高裁判決

最判平成19年7月13日(2件) 過払金の発生時から悪意と推定されると判示しています。この結果,附帯請求である利息の起算日は,原則として,過払金の発生時からということになります。 同趣旨の判決が同日に2件言い渡されたものです(このほかに,貸…

法定地上権の成否についての最高裁判決

最判平成19年07月06日 原審を覆したものです。「土地を目的とする先順位の甲抵当権が消滅した後に後順位の乙抵当権が実行された場合において,土地と地上建物が甲抵当権の設定時には同一の所有者に属していなかったとしても乙抵当権の設定時に同一の所有者に…

請負瑕疵が不法行為になる要件を判示した最高裁判決

建物としての基本的な安全性を損なう瑕疵があり,これにより居住者等の生命・身体又は財産が侵害された場合には,(瑕疵担保責任以外に)不法行為責任が成立するそうです。 →判決全文 http://kanz.jp/hanrei/data/html/200707/20070706154629.html →判決情報…

欠陥マンション、施工者にも賠償責任・最高裁初判断

http://bizplus.nikkei.co.jp/genre/top/index.cfm?i=2007070607416b1

過払金を,その後に発生した別口の貸金債務へ充当することを認めた最高裁判決

→判決全文 http://kanz.jp/hanrei/data/html/200706/20070607111814.html →判決情報 http://kanz.jp/hanrei/detail.html?cat=11&idx=1933 →新聞記事 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070607-00000038-san-soci 従前の最高裁判決(平成15年7月18日…

催告後6か月以内に債務の承認をしたら,時効中断になるか

なって当然のようですが,実は,平成16年改正前後を問わず,民法153条は「承 認」を含めていないんですよね。しかし,この場合も時効は中断されるとしたのが,大阪高判平成18年5月30日判 タ1229号264頁です。◇この判決は,改訂版の要件事実…

自動継続特約付き定期預金の時効について判示した最高裁判決

最判平成19年04月24日 http://kanz.jp/hanrei/data/html/200704/20070424141124.html ◇この論点(預金債権の時効一般)は,要件事実マニュアル下巻374頁に掲載されています。 ◇この判例は,改訂版の要件事実マニュアルに掲載予定です。

内縁の夫の過失でも「被害者側の過失」に当たるとした最高裁判決

最判平成19年4月24日 →判決全文 http://kanz.jp/hanrei/data/html/200704/20070424150214.html →判決情報 http://kanz.jp/hanrei/detail.html?cat=11&idx=1725 被害者側の過失の法理は,夫婦のようにいわゆる「財布が一つ」の場合にも適用されますが,…

盗難事例での車両保険の主張立証責任について最高裁判決がまた出ました。

最判平成19年4月23日 →判決全文 http://kanz.jp/hanrei/data/html/200704/20070423131654.html →判決情報 http://kanz.jp/hanrei/detail.html?cat=11&idx=1721 最判平成19年4月17日↓と同趣旨ですが,今回の判示の方がより丁寧になっています。 保…

相当程度の可能性侵害と,生命侵害が,同一訴訟物であるとした裁判例

名古屋地判平成18年3月29日 医療過誤訴訟で,生命侵害を理由とする請求しかない場合に,相当程度の可能性侵害 を理由として認容判決ができるかという問題です。 名古屋地判平成18年3月29日判時1955号139頁は,これを同一訴訟物(包 含関係…

盗難事例での車両保険の主張立証責任について最高裁判決が出ました

→判決全文 http://kanz.jp/hanrei/data/html/200704/20070417144923.html →判決情報 http://kanz.jp/hanrei/detail.html?cat=11&idx=1711 最判平成19年4月17日 原審判決は,最判平成18年6月1日よりも前に出ていました。 *この最高裁判決は,車両保…

過去の養育費を求める附帯処分の申立てを認めた最高裁判決

最判平成19年3月30日 http://kanz.jp/hanrei/data/html/200703/20070330105806.html 人事訴訟において,過去の養育費を求める附帯処分の申立てを却下した原審を破棄差戻ししたものです, 過去にも,この申立てを認めた最高裁判決はあった(最判平成9年…

不当利得の基本論点について最高裁判決が出ています

→判決情報 http://kanz.jp/hanrei/detail.html?cat=11&idx=1507 →判決全文 http://kanz.jp/hanrei/data/html/200703/20070308130124.html 不当利得者が,利得物を,第三者に売却した場合に,損失者が返還を求めることができるのは,当該利得物の価格相当額で…

株式売却額の返還命令=不当利得算定で初判断−大審院判例を変更・最高裁

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070308-00000062-jij-soci

「相続させる」遺言と代襲相続

東京高判H18.6.29@判時1949号34頁 Aが,ある財産を「Bに相続させる」との遺言をしたら,Aより先にBが死んでしまった場合に, Bの子供が代襲相続するのかという問題です。これは両説ありそうですね・・。今回の判決は,代襲相続を認めた…

最高裁判決 過払金返還訴訟の附帯請求の利率は年5分

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070213-00000055-jij-soci http://kanz.jp/hanrei/data/html/200702/20070213110206.html http://kanz.jp/hanrei/detail.html?cat=11&idx=1400

時効の中断についての最高裁判決

平成18年11月14日(原審破棄) http://kanz.jp/hanrei/detail.html?cat=11&idx=1082 http://kanz.jp/hanrei/data/html/200611/20061114130102.html 物上保証人に対する不動産競売の開始決定の主債務者への送達後に,保証人が代位弁済をして差押債権者の承継を…

刑訴法328条により許容される証拠は厳格な証明が必要とした最高裁判決

最判平成18年11月07日 http://kanz.jp/hanrei/data/html/200611/20061107145655.html http://kanz.jp/hanrei/detail.html?cat=12&date=20061107&idx=1057

生命保険金の受領が遺産分割の持戻しの対象になるか

特段の事情がある場合には特別受益に準じて持戻しの対象になるとした最高裁判決(平成16年10月29日)以来, この論点の裁判例が紹介されることが多いですね。最近の肯定例として,東京高決平成17年10月27日家月58巻5号94頁(生命保険金が遺…

東京高裁(南敏文裁判長) 向井さん夫妻の双子、出生届認める 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060930-00000024-mai-soci http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20060930k0000e040054000c.html

配偶者が取得した損害保険金が財産分与の対象となるか

大阪高決平成17年6月9日家月58巻5号67頁 逸失利益に対応する部分は財産分与の対象となるそうです。 ◇この裁判例は改訂版の要件事実マニュアルに掲載予定です。

火災保険金請求の主張立証責任についての最高裁判決 もう1つ出ました

最判平成18年9月14日 ◆この判例は,改訂版の要件事実マニュアルに掲載予定です。 http://kanz.jp/hanrei/detail.html?cat=11&key=&ord=&court_cd=&arv=&date=&idx=822 http://kanz.jp/hanrei/data/html/200609/20060914160707.html