要件事実論３０講 司法研修所の新見解を採用せず

　第３版が発売されましたが，「貸借型理論」を記載している箇所を索引で調べたところ，そのうち９か所では，司法研修所の新見解に全く触れられず旧見解で起案の処理をしており，新見解に唯一触れている１９１頁でも，新旧両論を併記した上で，ブロックダイヤグラム（４５７頁）では旧見解を採用しているそうです。
　鳴り物入りで登場した司法研修所の新見解ですが，いきなり，要件事実の最も有力な「学者本」から，相手にされなかったという形になっています。