岡口基一の「ボ2ネタ」

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消えた少年たち(長編)

http://www.webdokusho.com/shinkan/0310/b_9.htm

昨年の「本の雑誌」文庫部門第1位の作品。かつ,同誌の1990年代の10年間のベスト1小説

なかなか読む暇がなかったのですが,やっと時間が取れたので読んでみました。
アメリカのモルモン教徒の夫婦で,夫はプログラマー
そんな夫婦の日々の状況を,大変に丁寧に丁寧に描写しており,
モルモン教徒である斉藤由貴が巻末で解説しています。

1 とにかく長いです。1日じゃ読めないので少しずつ読みましょう。
2 ミステリアスな展開は期待しない方がいいです。これは,ミステリー小説なのですが,解説にあるように「家族小説」(特に,夫婦の物語)というべき,度重なる難問に立ち向かう夫婦の物語と言った方がいいかもしれません。

というわけで,ドラマチックな展開もなく,長いということで,
途中は結構根気が要りますし,
セサミストリートのゾウのキャラクター「スニフ」を用いたギャグなど,
日本人にはわかりにくいところもありますが,
読み終えたとき,この小説は,本当に読んで良かったと思いました。
ネタバレになるので,いろいろ書けないのが残念ですが,
読後感は最高。翌日まで余韻が残ってる感じです。
ラストは,何度でも何度でも読み返したくなります。
特に,小学校低学年ぐらいのお子さんをお持ちのお父さんお母さんにお勧めです(^_^)。