岡口基一の「ボ2ネタ」

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ニュース争論:法曹人口はなぜ増えない 高木剛氏/宇都宮健児氏

http://mainichi.jp/select/opinion/souron/news/20100620org00m070003000c.html
これを見ると,法曹人口拡大の理論的根拠がいかに場当たり的な寄せ集めであるか,合格者増以外に何ら法曹人口拡大に多する手当がなされていないのが明白です。チェック機能拡大,2割司法解決というなら裁判所の体制拡充は必要不可欠なのに,裁判所の体制は裁判員関係以外は拡大の気配すら見えませんよね。むしろ多様な経験が必要ということで「外部経験」が制度化され,せっかく増員した裁判官の実働は増えていないし(少なくとも実感では。しかもそう言いながら修習生の中では,成績重視の任官に,二の足を踏む人間も少なくなく,入り口の「多様性」はむしろ減少しています。),全く何がしたかったのか分かりません。新司法試験拡大後,今日までの間に,こういう関連した人達は,政府に対して具体的な司法基盤の強化をどれほど求め,実現させてきたというのでしょうか。国民にどれだけそういう問題提起を投げかけてきたのでしょうか。