「司法が役割を放棄した」 諫早湾干拓事業で「開門命令無効化」判決確定受け 漁業者弁護団
https://news.yahoo.co.jp/articles/3994d1f2e14b5f0e293428007eaed105faecc387
某弁護士
「最高裁の無責任、ここに極まれりと事案です、これ。
1 ご存知のとおり、もの凄く長い間揉めている件です。
2 長くなっている理由は、記事にあるとおり、開門させるのかさせないのか、矛盾する司法判断がどちらも「確定」したからです。
3 そして今回最高裁は、確定した判決に従わなかった行政府の責任を免罪したのですが（司法の判断を行政府を無視したという三権分立の問題でもあります）、
驚くべきは、その判決の理由が示されませんでした（ただ、形式的な条文を当てはめる最小限度の記載だけで、実質の判断理由が全く書かれなかったことです。俗に言う三行半）。
裁判官は、主権者国民から選挙されて選ばれるわけではありません。
よって、裁判官だから凄い、力があるのではなく、判決が法と証拠に基づいて為される上に、その理由が示されるからこそ力（正当性）があるわけです。
寄りにも寄って、これほど歴史的な事案で、
しかも、矛盾する司法判断がどちらも確定したからこそ、混乱が長期化したという事案において、
司法府を司る最高裁判所が、理由を何ら示さずに、結論だけ決めて放り出したということです。
結論が正しいとか間違っているという話しではなく、
これほどの判断をするに際し、理由を示さないというサボタージュ・無責任態度は余りに酷いと言わざるを得ません。
こんな無責任なことをするなら、
それが政党なら選挙で引きずり降ろすし、行政府ならデモや世論調査などなどで引きずり降ろされるわけですが、最高裁判所については、凡そ機能していない最高裁国民審査という制度しかないので、引きずり降ろすことができない状態になっています。
ご存知のとおり、多くの議員が憲法改正を叫んでいるわけですが、本当に憲法改正をする気があるのであれば、
こんな酷い現実があるのですから、司法改革に力を注いで欲しいものです。」
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