岡口基一の「ボ2ネタ」

2003年から続いている老舗「司法情報」ブログです。過去の司法記事の検索やリンクバーでの最新情報のチェックが便利です

民法改正:事業用債務の第三者保証に公正証書を要求した「その心」は?

民法改正:事業用債務の第三者保証に公正証書を要求した「その心」は,

そういう保証自体をなくならせることだった

 

俺は民法改正関係の講演で全国を回っていますが、いつも、これをネタにしています(笑)

 

「仮登記担保契約に関する法律は、それが制定されたことで、仮登記担保自体が使われなくなったという効果をもたらしました。実行などについて厳格な要件を課することで使うのが面倒になり、うまみがなくなることで使われなくなったということならば、それはそれで立法目的は達成できたのではないかと思います。

それと同じで、事業用債務に係る第三者保証は、公正証書の作成等、面倒な義務を細かく規定したものだから、事業用債務に係る第三者保証自体がなくなってしまったとしたら、私は立法としては大成功なのではないかと考えています。」

by道垣内弘人教授

 

実際に、金融実務では、この公正証書が必要な制度は、コストがかかって煩雑で耐えられないということで、実際に使われなくなるであろうという予測もあるようです。

 

@債権法改正の実務上の課題363頁(2019年、有斐閣

 

 

その他の今日の「司法」ニュース

 

 
法廷傍聴席、半分に制限 感染防止で最高裁
 
「なぜ入れない!」 新型コロナウイルス対策で前橋地裁が傍聴席入場制限 周知されず一時騒然
 
 
名古屋高裁・地裁の食堂名物メニュー「大名天丼」
“開かれた司法”に一役 県内外から多くの人訪れ
 
 
検事長の任期延長問題
 
この問題は、明確に反対意見を述べておくべきですね。
歴史に残る大問題が起ころうとしているのですから。
 
その一方で、法務省は、一度ウソをついてしまったから、次々とウソをつき続けなければならない(笑)
 
しかも、森雅子法務大臣は、野党議員のことを罵倒
「小西委員は、想像をたくましく決めつけているが……」。
 
実は、この「想像をたくましく」発言は、安倍首相の「宮本委員はいろいろと想像をたくましくしておられるわけでございますが」との発言のパクリ