http://mainichi.jp/area/wakayama/news/20100926ddlk30040208000c.html
参加者の関心の中心は裁判官の誘導の有無だったようですが,「評議のなかで強制はもちろん誘導があったとも感じていない。」
「まだ制度1年目なので、裁判官は裁判員に丁寧に接している。威圧して自らの意見を押し付けるようなことはないだろう。心配なのはこれからだ」(下村忠利・同委員会委員長)
確かに,各庁でのノウハウの共有なども協議会などで積み重ねられる(横の共有)とは思いますが,これから裁判員立ち上げの際の担当者が異動し,そういう時期を経ていない方が担当するようになったときに,当初のスピリットやノウハウを継承出来るかどうか(縦の共有)が制度にとって重要な分岐点の一つである気がします。特に刑事部で裁判員集中部がある一方で刑事担当裁判官にも裁判員評議を経験していない方も当然います。庁による経験の差もあります。裁判員裁判を相当数経験した中堅や,裁判員裁判が当たり前である若手が相当数蓄積されるまでの過渡期に入ることを意識して対応する必要があるように思います。
また,裁判員裁判の負担に対するバックアップ体制が機能しているかどうかも検証し,改善しなければならない時期に入るはずですが,その辺りの情報が入ってこないのは一体どういうことでしょうか。