知財法 損害論 ２項損害でも３項重畳適用
いわゆる１項損害（特許１０２Ⅰ）が、逸失利益の推定規定であるのに対し、
いわゆる２項損害（特許１０２Ⅱ）は、侵害者の利益を吐き出させるための、一種の規範的な損害推定規定であって、その意味は異なるのだと、
学者がさんざん言い続けているのに、
知財高裁は、それを聞こうとせず、後者も逸失利益である解し続けています。
この知財高裁の見解に従えば、
前回の特許法改正で１項損害に導入された、推定覆滅部分における「３項重畳適用」が、
２項損害でも同様にあてはまることになります。
そこで、知財高裁大合議判決は、その旨を説示しました。
＠知財高判令和４年１０月２０日最高裁ＨＰ
＊なお、大阪高判令和３年２月１８日判時２５３８号６２頁も同旨
＊３項重畳適用については要件事実マニュアル３巻４９８頁参照。
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