裁判員制度は,争点を予め絞っちゃって,とにかく裁判員の拘束時間を短くすることを最優先課題にしていますし(したがって,被害者の意見陳述なんかしている時間はとてもない),
一般の裁判員でもわかるように,事件を単純化し,被告人の生い立ちや事件に至る経緯すら省略することになっています(したがって,生の出来事の全体像がわからないし,その被告人をどう更生させるべきかなども全く判断しようがない)から,
こういう今の流れでは,
被害者保護や,被告人の更生対策といった視点は,
とりあえず,わきに置かざるを得ないんでしょうね。
刑事裁判において,何を優先するのか(他のことを犠牲にしてでも国民参加させることを優先するのか,それとも,被害者保護や被告人の更生を優先するのか)といったことを含めて,
結局,国会では何も議論されなかったわけです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040708-00000412-yom-soci