岡口基一の「ボ2ネタ」

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民主・辻副幹事長、検察審事務局に接触図る

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100530-OYT1T00051.htm?from=top
「辻氏本人と秘書が電話を入れ、同審査会と第5審査会の各事務局長から、審査補助員の選任方法や標準的な審査期間について聞きたいとして、衆院議員会館の事務所に来るよう求めた。」
おっちゃんさんからの情報提供です。早速おなじみの面々からも反応が→落合先生 町村先生
この方は弁護士でもあり,これまでも検審申し立ての経験もあり「司法のあり方を検証・提言する議員連盟」の事務局長として「検察審査会制度に言及し,「国民感情で司法制度が大きく揺さぶられている。国民の感情で被告席に簡単につけていいのか」と述べ、制度の見直しを訴えた。」こともあるようです。
それにしても,落合先生のおっしゃるとおり,一般的説明なら最高裁が一括して説明の窓口になっていることは国会議員なら周知のことと思います。なのに事件担当機関の職員を,間接的にせよ利害関係のある議員が,しかも「呼びつけて」密室で話をしようとするとは…。驚きを禁じ得ません。何人によるものであっても,特に権力者によるものであれば尚更,個別事件への介入は司法府として絶対に防がなければいけないことで,それは裁判所のみならず検審も同じだと思います(だから検察審査会は裁判所内にあるのでしょう。)。そういう基本的な権力分立を,法曹資格のある方が平気で踏みにじろうとすることに,権力の恐ろしさを感じます。まして仙谷大臣を始め,弁護士出身者も多い民主党政権なのに…。