岡口基一の「ボ2ネタ」

2003年から続いている老舗「司法情報」ブログです。過去の司法記事の検索やリンクバーでの最新情報のチェックが便利です

岡口分限決定2が武田芳樹教授から批判されています

岡口分限決定2が、武田芳樹山梨学院大学教授から批判されています
「岡口分限決定1と共通する問題として,表現の自由に関する検討が実質的には行われていないという点を指摘することができる。
また,最高裁は,裁判官に対する懲戒事由の一つである「品位を辱める行状があったとき」を限定解釈する姿勢を示していない。
少なくとも,表現の制約を踏まえた裁判所法の解釈を示すか,表現の自由に対する制約としても許容されることを検討することが必要であったはずである。」
法学教室483号162頁
 
 
分限裁判と言えば、かつて寺西判事補事件というのがありました。
そのときの最高裁大法廷決定は、様々な論点について憲法学的観点からの検討がされ、それを踏まえて戒告処分の結論に至ったものであり、今でも、憲法の授業で取り上げられ続けています。
ところが、岡口分限決定は、そうした法的な検討が全くされずに、まさに「初めから結論ありき」のものとなっています。
法的な検討をすることもなく、「とにかく、この裁判官は戒告にしてしまえ」と、それだけの決定だということです。
これでは、まさかの最高裁が「法の支配」ではなく「人の支配」です。
20年で、ここまで最高裁大法廷が劣化するとは、
憲法学者のみなさんも、驚いておられることでしょう。
*しかも、岡口分限決定2は、これに加え、既に明らかにしたとおり、事実誤認や手続保障の欠如もあるものです(完全に不意打ちの事実認定をした挙句、それが間違っていました)。

 

 

その他の今日の司法ニュース

 

 

捜索令状の請求が違法だったと民事裁判官が認定

https://mainichi.jp/articles/20210204/k00/00m/040/217000c

おいおい、刑事裁判官は何やってるんだよ・

これじゃあ「令状自動販売機」と言われちゃうよ・・

 

 

 

財産開示手続に不出頭

29歳の女性

民事執行法違反の疑いで書類送検

https://news.yahoo.co.jp/articles/7120fb7e4d6656bc2f591fdceff86e81952de25d

 

 

 

相続人不在で相続財産が国庫に帰属する額が、年々増加

https://news.yahoo.co.jp/articles/6d84b9c4b4d64481f260cd3906ec931ac76d0e3e

特別縁故者 名乗り出てみたら?

 

 

自衛官が上司ら提訴 「パワハラうつ病発症」

上司や先輩隊員から「指導」と称して、平手や拳で頭部などを繰り返し殴られた。当時未成年だったのに無理やり飲酒させられたり、レモン汁を自ら目の中に入れさせられたり、足に尿をかけられたりするなど、パワハラ行為を繰り返し受け、うつ病と診断されたという。

https://kumanichi.com/news/id98573

 

 

 

今日の弁護士さん

約400万円の着手金を受け取ったが、

委任契約書を作成しなかった上、1年以上放置し、現在も着手金を返還していない

https://news.yahoo.co.jp/articles/adbcddb1978f7f2703c233ea20b7aa204792839f