2008-03-28 過失相殺の要件事実について判示した最高裁判決 重要判例 最判平成20年3月27日 過失相殺は,およそ当事者の主張を要しないという見解や,過失相殺の基礎付け事実についての主張は必要であるという見解などがありました。 今回の判例は,過失相殺は,当事者の主張がなくとも,裁判所が職権でしんしゃくできるという,従前の判例の理論を再確認したものですが,過失相殺(正確には素因減額)を基礎付ける事実の主張(「家族性高コレステロール血症にり患していること」)も不要とする趣旨と理解されます。◇この論点は,要件事実マニュアル下巻150頁に説明があります。 ◆この判例は,要件事実マニュアル第3版に掲載予定です。 http://kanz.jp/hanrei/detail.html?idx=3082