誤植の連鎖 - 岡口基一の「ボ２ネタ」

宇賀克也・行政法概説Ⅱ（第６版）３７６頁下から３行目は、

公務員による退職手当の支払請求の例として、

最判平成１２年１２月１９日民集５４巻９号２７４８頁を挙げているが，

実は，これは誤植

（この判例は，「人骨焼却差止請求事件」https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=52605　）。

ところが，

南博方ほか編・条解行政事件訴訟法（第４版）１２５頁８行目にも

全く同じ誤植が(笑)

発行年月日を見ると，

南博方ほか編・条解は，平成１５年１２月３０日に第２版を発売しており，

宇賀克也・概説Ⅱは，平成１８年に初版が発売されているので，

前者の誤植を，後者がそのまま真似した可能性がありますね(笑)

その他の今日の「司法」ニュース

「再非行」増える懸念　少年法厳罰化、法制審部会が承認
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/643393/

「家裁は少年の家庭環境や生育歴を調べ、少年院に送ったり、保護観察処分にしたりする。個々の実情を見極めて処分を決める現行制度をやめ、犯した罪種で一律に逆送するやり方が適切だろうか。

刑法犯として摘発された少年の数は10年で4分の1に減った。機能している制度をいま変えるには慎重な検討が必要だ。」

こんな弁護士もいる・・

懲戒請求のほか、弁護士会に去年までに３０件以上の苦情が寄せられている