岡口基一の「ボ2ネタ」

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シフ・ベートーヴェン:ピアノソナタ集 Vol.2(5〜8番)

まず,値段が妥当になりました。2180円。
前作は,4曲(ソナタ1〜4番)で,5000円でしたからね。
しかも,今回は超人気曲悲愴(8番)が入ってます。
録音もよく,音がとてもきれいです。
というわけで,お薦めにしたいところなのですが・・。


5番は,ピアノやってた人だったら弾いたことのある曲ですね。
(しかし,シフの明瞭でクリアな名演奏と,自分の演奏を比べると,ちょっとへこみますね(^_^))。


8番の悲愴は,管理人は,小学校低学年くらいのころ,夜中に,父親のレコードを聴いてました(たぶんバックハウス盤だったと思うのですが)が,
そのころ,この曲は,本当に怖い曲だと思ってて,ジャケットも怖かったのですが,曲自体がなぜか怖かったですね。
シフの悲愴は,一音一音を明確に鳴らそうという配慮があり,明瞭ではきはきしたクリアな演奏で,また,装飾音を増やしたり,休符を長目にとったり,シフなりのアレンジをしています。しかし,その結果,この曲のおどろおどろしさみたいなのが全然感じられないんですね。
とても明瞭で,いわゆる「スコアを透かし彫りにした」ような悲愴だとは思うのですが・・(ピアノの音自体も大変にきれいで,気持ちが安らぐ音です・・)。
また,一音一音明瞭クリアはいいのですが,音を弾く前に若干気持ちタメがある感じも気になります(特に2,3楽章)。
ガンガンエネルギッシュに弾く悲愴はきらいですが,この悲愴はちょっと明瞭上品すぎて,シフはもしかしてベートーベンに向いていないのではないかとまで思ってしまいました。